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シバトモのおきらく鳥♪日記 / 003

こんにちは。ごくごく普通のおばさんコピーライター、シバトモです。子育ても親の介護も経験し、もう人生後半戦。趣味はバードウォッチング、といっても、いっこうに上達しない万年ビギナーです。性格はいたってお気楽。そんな私がつづる「おきらく鳥♪日記」。どうぞ、おつきあいください。

ちょっとお掃除に行ってきました。
お掃除したのは、東京湾に奇跡的に残る自然干潟です。

東京湾アクアラインを通ったことって、ありますか? 川崎側から入ると最初からトンネルですが、千葉の木更津側は海の上に長~い橋がかかっていて、しばらく走ってから海ほたるに着き、そこからトンネル、という面白い構造。なぜ橋を渡せたのか、というと、広大な干潟と浅海域が広がる盤洲が建設場所に最適、と白羽の矢が立ったからなんです。この干潟、数々の開発計画を奇跡的に逃れ、平成から年号が変わろうとする現在も唯一東京湾に残っている自然干潟です。大潮の時には2km先まで潮が引く干潟は、昔ながらのアシ原が広がる後背地を備え、干潟の風景としてかつての日本には多く見られたもの。山本周五郎の「青べか物語」の世界を彷彿とさせる干潟の原風景が東京湾に存在し、ちょっと不便だけど、今でも、誰もが干潟の素晴らしさを体感することができるんです。

盤洲干潟の説明になんだか力が入ってしまいました。さて、先日、長靴を履きゴム引き軍手をもって、この干潟のお掃除に行ってきました。珍しい動植物や広大な景色が迎えてくれる干潟は、全国でも貴重な自然観察のフィールドであり、はたまた江戸前の海の恵みをくれる、かけがえのない地。日頃の感謝を込めて、年に一度、開催される盤洲干潟クリーン作戦は、今年でなんと50回目だとか。ボランティア団体や地元企業、小学生、専門学校生、それぞれがゴミ袋片手に、海岸やアシ原に打ち寄せられたゴミを拾います。干潟へのゲートをくぐり、アシ原の小道を歩くと、中州ではNHK「ダーウィンが来た!」でも紹介されたチゴガニ・オスの求愛ダンス。浜際には潮をかぶる塩生植物のシオクグの群落。海面上に目をやると、シギ・チドリの群舞。生き物たちの楽園ともいえる場所で、グループごとに別れ、お掃除開始です。頑張るゾ~!

白状しますと、私には、これまで盤洲干潟での数々の暗い歴史が(-_-;)。大潮の日、みるみる満ちた潮は、長靴を超え膝を超えあわや腰の高さまで。クリークに踏み入った際、泥に足を取られて抜けなくなり、2人がかりの救助で事なきを得た事件。さらには、海鳥調査で浅瀬に立ってのカウント中、しっかり固定したはずの大切な調査用紙が強風に飛ばされて水没! いずれも、自然干潟からの忘れられない教訓です。

文字通り?の人海戦術で、どんどん積み上がっていくゴミ。ペットボトル、カップ麺の容器、弁当ガラ、レジ袋、ビン・カン類、クーラーボックス、タイヤ…と人間様の落とし物は、驚くほど多彩です。彼方からリーダーさんの「お掃除、終了します~」の声。さあ、労働の後のお弁当の時間。いちばんのお楽しみ、「盤洲干潟をまもる会」のみなさんが腕によりをかけた大鍋のアサリ汁が待っています。お椀の中には太っ腹に大粒アサリがどっさり。うま~い! 列の後ろにもう一度並び、お代わりしたのは言うまでもありません。