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シバトモのおきらく鳥♪日記 / 004

こんにちは。ごくごく普通のおばさんコピーライター、シバトモです。子育ても親の介護も経験し、もう人生後半戦。趣味はバードウォッチング、といっても、いっこうに上達しない万年ビギナーです。性格はいたってお気楽。そんな私がつづる「おきらく鳥♪日記」。どうぞ、おつきあいください。

ワインのラベルには、
なぜか鳥を描いたものが多い。
その中に、ずっと憧れ続けているシギがいました。

鳥好きのせいか、ワインでも日本酒でも焼酎でも、ラベルに鳥の絵が付いていると、ついつい選んでしまいます。特にワインには、きれいな鳥の絵が描かれたものが多い気がします。ある時、いたずら心からわが家にある鳥のラベルのワインを並べてみたら、こんな絵ハガキができました。

さて、そんな中で私の10年来のお気に入りのワインは、森に棲むシギ、ヤマシギ(たぶん)が飛んでいる絵柄のフランス・ローヌ地方の「モルドレ」。たぶん、と言い訳が付いたのは、ヤマシギの仲間であることは分かるけど、絵だけでヤマシギと断定できず、そもそもフランスに日本と同じヤマシギがいるのかどうか、知らなかったからです。ヤマシギは、鳥を見始めて以来、見たい見たい、と思いながら、一度も見たことがなかった憧れの鳥でした。でも、酒飲みの悲しい性、おいしけりゃいいじゃん、ややこしい話は。ということで、ラベルの謎は解けないまま、ボトルだけはいつも空になっていくのでした。

憧れのヤマシギに思いがけず出会うことができたのは、2年前の冬。場所は、人の姿もない凍てついた北アルプスの麓。一面の雪景色の中を流れる幅わずか1メートルほどの川を眺めていたら、長いクチバシを抜き差ししながら餌を探す鳥が目に入ってきたのです。
ぼってりとしたカラダつき、茶色い羽の色、もしや!? 大急ぎで望遠鏡をのぞくと、頭頂に特徴である横しま模様がくっきり! 「すごい! ヤマシギだ!」 つい大声ではしゃいでも、声は雪に吸い込まれます。森の湿った土の中の虫などを好む鳥のはずなのですが、この雪では地面までクチバシが届かないのでしょう、ただ1羽、冷たい流れの中で黙々と餌を探していたのです。

実物のヤマシギをついに見ることができてから1年ほどのこと、ラベルの謎に終止符を打つ大発見? が。ひょんなことから、例のヤマシギのワイン…モルドレについて詳述したサイトに出くわし、モルドレとは、ローヌ地方の「ヤマシギ」の愛称だと分かったのです! そこでつくられるワインは赤も白もロゼも全てモルドレという名前で、どのボトルにもヤマシギが飛んでいます。モルドレは自然派のワインとして知られているそうで、ラベルに描かれたヤマシギは、土や風土を大切にしたワインづくりの象徴だったのです。

そうしたバックグラウンドを知ってみると、ワインに鳥のラベルが多いのは、偶然ではないことに気付きました。モルドレのヤマシギに限らず、鳥のラベルは、自然に根ざしたワイン、ナチュラルなワインの象徴になっているのではないかしら?…と。
ワインにはズブの素人の私ですが、この際、独断と偏見で言っちゃいます! 鳥のラベルのワインには、おいしいものが多い! と。だって、きっと、土と森と自然を大切にしているはずだから。そして、それはいいワインをつくるのにとても大切なことだと思うから。