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シバトモのおきらく鳥♪日記 / 007

こんにちは。ごくごく普通のおばさんコピーライター、シバトモです。子育ても親の介護も経験し、もう人生後半戦。趣味はバードウォッチング、といっても、いっこうに上達しない万年ビギナーです。性格はいたってお気楽。そんな私がつづる「おきらく鳥♪日記」。どうぞ、おつきあいください。

白い鳥がきた!赤い鳥も、青い鳥もきた!
冬は、バードウォッチャーがわくわくする季節。

新年あけましておめでとうございます。
バードウォッチャーの間では、この新年の挨拶に続いて、「冬鳥の出足はどう?」「今年は冬鳥好調ね!」などと確認し合うのが恒例。そうなんです、冬はバードウォッチングの季節。北の大地からも、雪に閉ざされた高原からも、冬越しのために続々と鳥たちが帰ってきてカワセミなど一年中見られる留鳥に加わり、冬枯れのフィールドが賑わいます。冬鳥は秋が深まる頃から徐々に渡ってきますが、毎年順調にやってくるとは限らず、種類によっても早い遅い、多い少ないがあり、年明けの頃には、待ち焦がれていた冬鳥たちの顔がほぼそろって、バードウォッチングの世界もお正月を迎えるのです。
冬がバードウォッチングの季節、といわれる理由がもう一つ。夏には観察しにくかった鳥たちの姿が、落葉樹が葉を落とす冬は見やすくなるのです。枝から枝へめまぐるしく飛び移るちっちゃな小鳥を、万年ビギナーの私でも双眼鏡でラクラク追えるというわけです。

ちょっとお断りしておきたいのですが、ここでいう冬鳥とは関東周辺での観察をもとにしたものなので、お住まいの地域によっては「違うよ」となるかもしれません。冬鳥、夏鳥という分け方は、人間の側から見ての分類で、季節や地域で呼び方が異なるのです。例えばルリビタキは、関東では冬鳥ですが、長野の高原では夏鳥です。秋、高原から姿を消したかと思うと、冬鳥として関東に現れ、また夏鳥として高原に戻っていきます。
渡りをする鳥は、冬は餌を取りやすい暖地へ南下し、夏は繁殖のために北上するのだそうです。どうして北上するの? それは、寒さが厳しい地域ほど、春には一挙に花々が咲き、ヒナたちの餌となる虫も爆発的に発生するから。子育てのために、小さな鳥が身一つで数百キロ、時に数千キロの旅をするのは、命を賭けた大冒険。だからこそ、冬、一年ぶりに姿を見せてくれた鳥たちに「お帰り!」と声をかけたくなるのです。

冬鳥の顔ぶれは、それはさまざまで、綺羅星のようです。池や湖に浮かぶハクチョウやカモ類。冬枯れのアシ原を悠々と飛翔する猛禽のチュウヒやコミミズク。そして、青や赤、黄、とカラフルで愛くるしい小鳥たち。ある朝、どこからか、ヒッ、ヒッ、と声が聞こえたら、銀髪にオレンジのジョウビタキ。タカなどの敵に襲われないよう、夜、渡るので、ある朝、突然、姿を現すのです。え、鳥目じゃないの? との心配は無用のようで、夜でもよく見えているそうですよ。ベニマシコやオオマシコ、イスカなど、冬鳥人気ランキング上位の赤い鳥も海外からの飛来組。そのあでやかな姿を一目見たいと遠征する追っかけファンもいて、人気はアイドル並みです。
留鳥のうちシジュウカラやヤマガラなどのカラ類は、餌の少ない冬には、エナガやコゲラなども加えた混群になって懸命に餌探し。多くの目がある方が、こわ~い猛禽を発見しやすい、という利点もあるそうで、生きるための知恵には驚かされます。
こんな、けなげで愛らしい冬の鳥たちの生活を垣間見るために、寒い中、ついウキウキとフィールドに向かうのです。

寒さの中の野鳥観察、ほっと一息入れる時に欲しいのが、温かい飲み物。香り高いコーヒーがあれば最高です。冬景色を眺めながらのコーヒータイムは格別。運転する必要のない時は、ブランデーを数滴垂らした紅茶も幸せをくれます。
私にとってアフターバードウォッチングの楽しみは、冷えた体にうれしいアツアツのお食事! 探鳥地の近くには、知る人ぞ知る名店も多いのです。じつは、鳥を見に行くのか食べに行くのか分からないほど気に入っていた、2つのお店がありました。茨城・涸沼のほとりにあり、名産の大粒シジミがこれでもか、というほど入っていた絶品のシジミラーメン! 千葉・北印旛沼近く、かつての名産ウナギや季節の具材で炊き上げた釜飯! どちらも、その土地伝統の産品から生まれた美味でした。それが味わえなくなり、鳥見の楽しみが半減してしまいました。それでも、生来の食い意地から、新しい土地の味を発見しようと出かけます。あ、もちろん主目的は鳥見ですが(笑)。