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[はのん] 生活を楽しむあなたに贈るライフスタイルWebマガジン

シバトモのおきらく鳥♪日記 / 021

こんにちは。ごくごく普通のおばさんコピーライター、シバトモです。子育ても親の介護も経験し、もう人生後半戦。趣味はバードウォッチング、といっても、いっこうに上達しない万年ビギナーです。性格はいたってお気楽。そんな私がつづる「おきらく鳥♪日記」。どうぞ、おつきあいください。

桜花の下で語るもよし、杯に花びらを受けるもよし。 今年も花見の季節がやってきます。ワクワク♪

沖縄から北海道へと、桜色の前線が日本列島を染め上げていく季節ですね。私にとって最初の桜の記憶は小学校入学の時。少し大きめの服を着せられたピカピカの一年生は、桜吹雪の中を緊張気味に立っています。入学式や卒業式、出会いや別れ、新しい世界への旅立ち…人生の節目となる春の思い出は、いつも桜が彩ってきたように思います。私たち日本人にとって、桜って、本当に特別な花ですね。
今年もまた春が巡ってきて、桜を目にすることができる…そのありがたさをかみしめたいと思います。左党には、花見酒という目尻が下がるオマケ付き。時節柄、今春は宴会モードを避けて、しっとりひっそりと楽しみましょうか。

わが家にとって、桜といえば、もっぱら花見酒。ブルーシートに大勢が車座になってお酒を酌み交わす、学童クラブの父母たちの宴やら、探鳥会後の有志でのお花見。桜の下で陽気に語り合い、座が和むほどに歌のひとつも出てくる、大勢の花見ならではのお楽しみでした。
一方、近頃ハマっているのは、散歩がてらの、どこでも花見酒。缶入りワインとプラスチックのグラスをリュックに入れて、気に入った場所で開く小さな小さな宴です。ご覧のグラス、クルッとひねれば、分かれていたカップと脚が一体になる組み立て式で、とってもお気楽。この日は、桜吹雪をグラスに受けようと、箸いらずのピンチョスを作って出かけてきました。桜は、つぼみがふくらんだと思えば、10日ほどでもう花吹雪。見頃、散り頃をうっかり外すことも多々ありますが、去年は毎日毎日、咲き具合を愛でながら散歩していたので、散りゆく桜が最高に美しい花見酒を満喫できたのでした。

今住んでいる街に引っ越してきて、はや数十年。空き地ばかりが目立っていた街も家々が建ち並んでお店も増え、木々は大きく育ちました。とくに、約4kmにわたって駅まで続く桜並木は、春には長い長い桜色のトンネルになって、今では、ちょっとした地元の名所。散歩や買い物ついでに桜を眺められ、夜桜も雨の桜も楽しめる、暮らしの中の桜です。
桜の噂を耳にした鳥好き&お酒好きの友人ご夫妻が、一緒に楽しませて! とワインを背負ってやって来ました。考えてみると、わが街の桜が招いた初の花見客です。飲み交わしたり、そぞろ歩いたり、じつに楽しいひととき。おふたりともこの街の桜をすっかり気に入ってくださったようで、帰り際には「来年も来ます!」のお言葉。ひょろひょろした若木の頃から見てきた身からすると、私たち同様、桜もすっかり街に根付いたんだなぁ、との感慨が湧いてくるのでした。

桜は見て美しいだけでなく、食用としても活用されていますね。香りが素晴らしく、食べても、他に取って代わるものがない味わい深さ。先人たちは、葉っぱや花びらを漬けたり乾燥させて、一年じゅう利用してきました。桜の花や葉は、塩漬けすることで、保存が効くばかりか、香り高く、味わい深くなるんだそうです。例えば、塩漬けの葉を巻いた桜餅、塩漬けの花にお湯を注いでいただく桜茶…。以前、奈良・吉野の押し寿司の名店が作る桜寿司というのを見つけて取り寄せたことがあります。鯛や竹の子などの具を乗せた押し寿司の一切れ一切れを塩漬けの桜の葉で巻き、桜の花を飾ったもので、口の中に春のおいしさが広がる風雅なお寿司でした。食べる桜…たとえ桜の季節を外れていても、葉一枚、花一輪で春を感じることができる、日本人らしい知恵ですね。
写真は、入学おめでとう!と親戚の子に贈った桜のケーキ。桜の花が味と彩りのアクセントを添えていて、贈る側もうれしくなってしまう素敵なケーキでした。