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[はのん] 生活を楽しむあなたに贈るライフスタイルWebマガジン

シバトモのおきらく鳥♪日記 / 022

こんにちは。ごくごく普通のおばさんコピーライター、シバトモです。子育ても親の介護も経験し、もう人生後半戦。趣味はバードウォッチング、といっても、いっこうに上達しない万年ビギナーです。性格はいたってお気楽。そんな私がつづる「おきらく鳥♪日記」。どうぞ、おつきあいください。

森の賢者にして、野鳥界の大スター。
人はなぜフクロウに惹かれるのでしょうか?

バードウォッチャーなら誰もが見たい鳥のひとつが、フクロウの仲間です。でも、夜行性ということもあり、そう簡単には見ることができません。だから、よけいに憧れてしまうのですが…。不思議なのは、一般の方からもフクロウの人気が高いことです。幸運を招く鳥とされたり、知恵の象徴とされたり、古来、愛されてきた神秘の鳥、フクロウ。鳥なのに平たい顔だし、目を閉じると物思いにふけっているよう。どこか人間じみていて、親しみを感じてしまうからでしょうか。フクロウへの思いや、出会った時の感動、思いつくままお話しします。

フクロウの仲間は世界各地に200種以上もいて、日本には11種類いるそうです。写真は、初夏に日本で繁殖する代表格3種です。
右端は、青葉の頃、東南アジアから渡ってくるアオバズク。5月の夜、神社や大きな公園で「ホーホー」とふた声ずつ鳴き続ける声を聞いたことありませんか? 丸い頭にクリッとした黄色の虹彩が愛らしいハト大のフクロウです。
真ん中は、トトロのモデル?とうわさのトラフズク。耳に見えるのは羽角(飾り羽根)です。6月頃、巣立ったばかりのトラフズクの赤ちゃんを見たことがあります。白いモコモコした羽毛に覆われ羽角をピンと立てたヒナ2羽は、まるで小トトロでした!
左端はご存じフクロウ。繁殖時期は早くて、まだ寒い2月頃から「ゴロスケホッホー」と鳴き始めます。姿も見てみたいナ…と思っていたら、東京近郊の探鳥会で、秋の日差しの中うつらうつら眠るフクロウに2度までも遭遇! 意外といるんですね、近くに。
闇夜に活動するフクロウ類には特殊な能力がいろいろ。平たい顔は、かすかな音も逃さないパラボラアンテナの役目。さらに首をぐるりと270度も回すことができます。最大の武器は、獲物に気づかれないよう音もなく飛べる羽根の構造。この原理が新幹線の騒音低減に応用されているとは驚きです。

新緑の季節に会えるフクロウもいれば、凍てつく季節にしか出会えないフクロウもいます。冬の荒野のフクロウ、コミミズク。小さなミミズクではなくて、小さな耳(羽角)のミミズク、という意味です。シベリアから渡ってきて、アシ原や河川敷など開けた草地を滑るように低く飛び回って餌の野ネズミを捕らえます。
20年以上も前の冬、とある沼へ探鳥に行った時のことです。日も暮れかけ、そろそろ引き上げようとしたその時、畑地にいた私たちの方に飛んでくる1羽の鳥が。タカの仲間?と慌てて双眼鏡をのぞくと、なに?まるで金太郎飴を切り落としたようなこの顔は! コミミズクとの思いがけない出会いでした。それ以来、コミミズクは私のアイドル。冬枯れの野を悠然と飛翔する姿、棒杭に止まる様子、小さな耳を立てたり引っ込めたりする仕草、平らな顔に光る黄色の虹彩…そのどれもが心を奪うのです。

フクロウ人気の高さは、フクロウをかたどった多種多様な創作物を見ても分かります。彫刻や置物、お菓子はもちろん、フクロウをデザインした交番があったり、フクロウ寺があったり。近年はフクロウ・カフェさえ登場して、本物のフクロウが頭をなでられている…鳥好きにも特に鳥好きではない方にもフクロウは引っ張りだこ!
わが家にも知らず知らずのうちにフクロウたちが集まってきています。その多くは、野鳥の会のオークションで驚くほどお安く射止めたもの。私はもう十分だと思うのに、せっせと運んでくる人が約1名いて、じわじわと増え続けているのです。気がつくと、カレンダー、時計、フクロウのお鷹ぽっぽ、マトリョーシカ、小皿、コーヒーカップ、茶さじ、箸置き、バッジ…まぎれもないフクロウ・コレクターになっていました。かく言う私も、フクロウ豆皿をお土産に買ってきたりしているので、人のことは言えません(笑)。