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[はのん] 生活を楽しむあなたに贈るライフスタイルWebマガジン

寒い冬は、温かいお風呂でほっこ~り。
そんな願いを込めた
オーガニックの入浴料を作りました。

寒い季節、体を芯から温めてくれるオーガニックの入浴料。冷え症に悩む女性たちから支持され、少しずつ販路を広げています。その商品を作り、届けているのが今回ご紹介する松本梓さんです。30歳を目前にして大手住宅メーカーを辞め、ご自身が想像もしなかった起業の道へ。そのきっかけとなったのは…?生まれ故郷の奈良で起業した彼女は、何を思い、何を目指しているのでしょうか。じっくりとお話を伺いました。

きっかけは、あるテレビ番組を見たこと。
全ては、そこから始まりました。

― 大手企業を辞めての起業。どんな考えで起業されたの?

私自身、気に入って入社した会社でしたし、定年まで勤めるつもりでいました。まして起業なんて、当時は夢にも考えていません。そんな私が起業することになったのは、ある経済トーク番組を見たことがきっかけです。2015年の6月あたりでしたか、愛媛にある企業の社長が出演された回を見て、なぜかすごく心動かされたのです。「地域を元気にしたい、地方都市を盛り上げたい」とおっしゃるのを見ていて、ふと、この人たちと一緒に働いてみたいと思ったのです。

– それは、社会人になって何年目くらいの時ですか?

6年目、29歳になる年でした。当時、大阪勤務でしたが、地方を回ったり、会議で東京に行く機会も多く、大都市と地方のギャップを目の当たりにしていました。奈良の田舎で生まれ育った私から見ると、東京は速いスピードで回っている分、刺激的だけどリラックスできず消耗している感があり、地方に行くと、自然があふれていてその土地その土地の魅力があるのに全国チェーンの店が増え、どこも同じような顔の街になっている…。行く先々でそんなことを感じたり、私自身が体調を崩すこともあったりして、地方も都市もこのままでいいのだろうか、もっといい発展の仕方がないだろうか…とモヤモヤしていました。

― テレビ番組を見たのは、そんなタイミングだったのですね?

そうです。その会社が気になりホームページを開いてみると、社員起業家募集とあったのです。説明会のようなものはありますか?と連絡を入れたら、「事業計画書を持って、まず愛媛に来てください」との返事。正直、困りました。というのも、私にはやりたい事業なんてなかったからです。でも、このまま何のアクションも起こさずいつも通りの日常を送るのか、それとも、会ってみて一緒に働きたいと思うのか、思わないのか、その判断をするために会いに行こう!そんな思いに駆られ、奈良の地場産業である靴下事業をやりたいと、にわか仕立ての企画書1枚を持って愛媛に行きました。社長と30分ほど面談して、あっけないほどすんなりOKになり、「いつから来てもいいです、あなたが決めてください」と言われたのです。

―  話が急展開で驚きますが、そこから即、起業したのですか?

いえいえ。会社を辞めるつもりは毛頭なく周囲にも反対されたのですが、私に舞い降りたこのチャンス、チャレンジしないと一生後悔する!という気持ちがムクムク頭をもたげました。葛藤の末、正式に返事したのは1カ月後、起業できたのは半年くらい経ってからです。その6カ月間は、会社を辞める準備や事業内容の検討で四苦八苦。会社に不満があるわけではないので、上司には前向き退社ということで理解を得ました。問題は事業の方でした。奈良は靴下産業日本一というところから靴下事業としたものの、調べると奈良には魅力的な商品も優れたメーカーも多く、私のような新参者が入る余地はないと思いました。さぁ、困った!会社を辞めて起業すると決断はしたものの、一体何をしたらいいのだろう?いきなり振り出しに戻った気分でした。

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