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[はのん] 生活を楽しむあなたに贈るライフスタイルWebマガジン

世界最古の英知に学ぶ、
アーユルヴェーダ的花粉症対策。

今年もまた花粉症の季節が近づいてきました。メディアや店頭でもサプリメントをはじめ、さまざまな対処法が紹介されるこの時季、はのん編集部が注目したのは世界最古の伝統医学、アーユルヴェーダ。オイルマッサージなどリラクゼーションセラピーの印象も強いと思いますが、本場インドやスリランカはもちろん欧米などでも、病気の治療や予防、また日々の健康維持・増進にも使われている伝統的な科学なのです。そこで毎年花粉症に悩まされている編集部スタッフが、日本唯一の国際水準校「英国アーユルヴェーダカレッジ」を訪れ、学校長の山田泉さんにアーユルヴェーダ的花粉症対策についてお話を伺いました。

花粉症の時季は“水のエネルギー=カパ”を鎮静する過ごし方を。

そもそも春は、花粉症が発症しやすいエネルギーバランスの季節。

アーユルヴェーダ的な観点から花粉症についての対処法をお聞きしたい気持ちがはやるところですが、山田先生、まずはアーユルヴェーダについて、初心者にも分かりやすくお教えいただけますでしょうか。

「アーユルヴェーダは今から5000年前にインド・スリランカを起源に生まれた世界最古の医学です。そこからチベットや中国、ペルシャやタイにも伝えられて、それぞれの場所で伝統医療の確立に影響を与えたとされています。現在主流の西洋医学も源流をたどればアーユルヴェーダに行き着くんですよ」

そんなに歴史のある医学だったのですね。西洋医学との大きな違いって何なのでしょう?

「西洋医学では“病気”を治療しますが、アーユルヴェーダでは“病気”の治療はもちろん、健康を維持する方法、そして健康な状態からバランスを崩して病気になっていくプロセスや原因そのものに着目して、日々の過ごし方を教えます。人は、ある日突然病気になるわけではありません。病気に至るまでには生活習慣やストレス、環境、気候など何らかの要因があるのです」

「アーユルヴェーダで特徴的なのは、“人の身体は単なる物質ではなく、体内では目に見えない生命エネルギーが働いている” と考えられていること。それが、ヴァータ(風)、ピッタ(火)、カパ(水)という3つのエネルギー(ドーシャ)です。人はこの3つのエネルギーによって生命を維持しているのです。そのバランスは人によって違います。生まれつきの体質や体型、性格が異なるのはそこに理由があり、このバランスが良い状態は=健康、アンバランスになると=病が進行すると考えられています」


ヴァータ(風)は運動エネルギーで、性質としては冷 / 乾燥 / 軽い / 動く(不安定)を持ち、ピッタ(火)は消化・代謝エネルギーで、温 / やや油性 / 軽い / 鋭い(消化力)の性質を持ちます。カパ(水)は 冷 / 油性 / 重い / 安定の性質を持つ、結合エネルギーです。

「例えば、ヴァータのエネルギーをより多く持っている体質の人が、身体を冷やしたり、乾燥食品ばかり摂取したりするとヴァータが過剰になり、体調を崩してしまう、というメカニズムです。自分が本来持っているベストバランスを目指すために、食や運動など日々の過ごし方を教えてくれるのが、生命の科学=アーユルヴェーダなのです」

「この3つのエネルギーは、季節や1日の時間帯によっても、優勢となるエネルギーが変わります。例えば3月〜6月初旬はカパ、6月中旬〜10月はピッタ、そして11月〜2月はヴァータのエネルギーが増えやすくなります。時間帯としては朝も夜も、6時〜10時前後がカパ、10時〜2時前後がピッタ、2時〜6時前後がヴァータのエネルギーが優勢となります。」

ということは、春は “ 水のエネルギーであるカパ ” が過剰になるのですね。これが花粉症の発症と関係しているということでしょうか。

「そう、まさに花粉症が発症する春は、カパのエネルギーが過剰になりやすい季節です。私たちの身体も自然界のエネルギーバランスの影響を受けて、身体のだるさやむくみ、花粉症、鼻炎、眠気、やる気が出ないなどの症状が出やすくなります」

「では次に、過剰になりがちなカパを鎮静するために、毎日の暮らしの中で実践できる具体的な方法をお教えしましょう」

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